■厚生労働省へ「線維筋痛症」要請行動

  自由同和会東京都本部では全国に100万人以上の患者がいるといわれている「線維筋痛症」について、唯一の患者会である「線維筋痛症友の会」と合同で、平成17年4月21日、厚生労働省に対し、この病気の社会的認知、医療体制の確立、患者の方々の人権救済を目的とした要請を行ないました。
 厚生労働省からは、大臣官房の調整により保険局・健康局・社会援護局が出席しました。



第一回 要請行動詳細

 患者本人たちから生活障害等の説明がなされ、非常に厳しい生活を送っている状況が報告されました。五体満足のため、障害者認定も受けられず、診察を受けるにも受け入れる病院を探してから(全国に77箇所)遠方まで行かなくてはならず、保険適用にもならないため、費用の負担が増大で、ごく一部の医者しか「線維筋痛症」の認識がない現状であります。

 厚生労働省には、「線維筋痛症特別研究班」が設置されていますが、全国の患者数の調査を進めているような状態です。欧米諸国やアジア先進諸国では、この病気が難病として認定されており、生活機能障害等の援助が実施されているにもかかわらず、日本での行政対応は非常に遅れています。

 障害者認定については、現在、特別研究班を設置し、他のさまざまな症例も含め、生活機能障害の認定確立のため調査を進めています。

 保険適用については、この病気の症状が多岐にわたるため、診察時点での症状の表れかたにより、処方する薬の違いから薬事法に基づいて適用される場合とそうでない場合があるようです。この件については、至急省内調査の上「友の会」宛回答する事となりました。

 厚生労働省とは、今後年間を通して2回の報告及び陳情を行う事で合意いたしました。次回からは、更に具体的に質問を項目別に分け、発展的な機会となるよう友の会と協議し解散しました。



線維筋痛症(FNS)とは?

FMSとは、原因不明の「全身的慢性疼痛」の事を言います。こわばり感、倦怠感、疲労感、睡眠障害、抑うつ、自律神経失調、頭痛、過敏性腸炎、微熱、ドライアイなどが伴う事もあります。他覚的所見としては「特異的圧痛点」(ツボのようなもの)を押して診断しますが、全身が痛む時にはどこを押しても痛くて、はっきりしない事もあります。

 通常、手足や肩、腰が痛むと、整形外科を受診します。リウマチではない、レントゲンに異常は無い、CRPという炎症反応も出ない・・・筋肉や神経の病変を疑うなら、神経内科で、筋電図や筋肉の酵素を調べます。それらにも異常が無く、診療科目を転々とした挙句、自律神経失調、更年期障害、心因性などといわれ、心療内科や精神科を勧められます。「詐病」とまでいわれることがあります。また痛みによって手足などが動かせないのは、身体障害とはいわないので障害者としての福祉サービスを受けることすら出来なのが現状です。 また、この病気に関しての治療法も薬も無いのが現状です。

  ・線維筋痛症友の会ホームページ   http://www5d.biglobe.ne.jp/~Pain/
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